5つの木材調達基準 持続可能性に配慮 東京五輪

image

(会見に臨む組織委持続可能性部長の田中丈夫氏 佐野圭弥 撮影)

(ATR Japan)2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は13日、都内で理事会を開き、持続可能性を意識した競技場などの施設整備や家具に使われる木材の5つの調達基準を承認した。同日開いた記者会見で、組織委の田中丈夫持続可能性部長は「木材を使用する有明体操競技場の発注手続きが夏以降に始まるため、持続可能性の観点で注目度の高い木材の調達基準について先行して検討してきた」と話した。

調達基準は、1)伐採に当たって、原産国・地域の森林に関する法令などの手続きが適切になされていること、2)中長期的な計画・方針に基づき管理経営されている森林に由来していること、3)伐採に当たって、生態系の保全に配慮されていること、4)伐採に当たって、先住民や地域住民の権利に配慮されていること、5)伐採に従事する労働者の安全対策が適切に取られていること、とした。この基準に準ずるものとして、森林管理協議会(FSC)、森林認証プログラム(PEFC)、緑の循環認証会議(SGEC)の認証材も認める。

また、国内林業の振興を目的とし、サプライヤーは国産の木材を優先的に選択することとした。これは過去の五輪大会では前例のない試みとなる。輸入材との取り扱い方の違いについて、田中部長は「 WTO(世界貿易機関)の政府調達協定においては国や自治体による調達を対象にするもので、私たち民間法人(大会組織委員会)はその対象ではない」と話し、国産材を優先することは問題ないとした。(佐野圭弥)