コーツIOC副会長「なにも変わらないだろう」、五輪相と都知事交代で

(8月7日のTokyo2020 JAPAN HOUSEレセプションパーティーの場で記念撮影するコーツ副会長 (左から2人目) 橋本大周撮影)

(ATR Japan)国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ副会長兼調整委員会委員長はこのほど、リオデジャネイロ市内でATR Japanの単独取材に応じ、五輪開催都市である東京都の知事と、日本の五輪行政の要である五輪担当相の両者交代に関する東京五輪準備への影響について、「なにも変わらないだろう。(都知事と五輪担当相と)協力していくのを楽しみにしている」との楽観的な見方を示した。

8月3日に発足した内閣改造の五輪担当相人事では、スポーツ基本法をとりまとめた遠藤利明氏から、スポーツ行政にほとんど無縁の丸川珠代氏に交代した。また、東京都知事は、資金問題で失脚した舛添要一氏に代わり、膨張に歯止めがかからない五輪予算に異を唱える小池百合子氏が就任した。さらに、7月末の都知事選期間中、丸川氏が小池氏を「スタンドプレーばかりうまい人」と批判するなど、五輪準備を支える五輪相と都知事の確執が懸念されている。

丸川五輪担当相と小池都知事という2人の五輪準備旗振り役について、コーツ副会長は「新しい五輪担当大臣と会ったが、本当に大会準備に献身的だ。まだ新都知事にあったことがないが、副都知事も本当に献身的だ」との見解を示した。これに関連し、組織委の森会長は3日にリオ市内で開かれた記者会見で、これら両者交代の影響について、「遠藤さんと舛添さんと私で独断的に、個人的に(五輪準備を)やっていたわけではない」と述べた。

 また、東京五輪会場の当初計画では選手村を中心に半径8キロメートル圏内に8割を収めるコンパクトさを売りにした。だがその後、新国立競技場の建設問題やバスケットボールやセーリングの会場の都外変更があった。これについて、コーツ副会長は「これで3年目になるが、すでに会場と基本計画の変更問題は解決した」と理解を示した。コーツ副会長は2015年3月にもATRの単独取材に応じ、会場変更はIOCの改革案「オリンピック・アジェンダ2020」に沿っており、2400億円の予算削減につながるとの見解を示していた。

招致段階での大会運営費は約4000億円と見積もられていた。だが、招致決定後に急激に膨れあがり、現在では2兆円から3兆円まで達したとされる。小池都知事は五輪調査チーム立ち上げ、利権構造を含めたこの予算の妥当性などを検証していく見通しだ。大会予算について、コーツ氏は「これからしっかり最終予算案を進めていく」と述べるにとどめた。(橋本大周)