「都民の不信感を呼んでいる」と都知事、新国立費用負担要請受け入れで

(ATR Japan)遠藤利明・五輪担当相は7月8日午後、都庁を訪れ舛添要一都知事と会談し、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の建設費用の一部負担を改めて要請した。遠藤大臣の「改めて、ご協力をお願いしたい」という言葉に対し、舛添知事は「オリンピック・パラリンピックは国家的事業として、史上最高の大会にするんだという意気込みで準備を進めている。新しい国立競技場について、できるだけの協力をしたい」と要請を受け入れる意向を示した。

知事は「10月着工ということであれば、JSCが事業者との契約もあるでしょうから、のんびりもしていられないということも分かるので、事務方で詰めていく必要があると思う」と協力的な姿勢を示した一方で、「都民が喜んで、国立であっても身近な施設として活用し、誇りを持てるものでないといけない。都民が納得するような形でやるのかということは、

まったく手がついていないので、みんなで考える必要がある」と述べ、都民への説明を求めた。

また、「全体が2520億円と決まっていれば、東京都の協力がいくらと先に決まってしまうのはおかしな話である。全体の財源(確保)を同時にやらなければならない。東京都の協力金が500億円と暗黙のうちに言って、2020億円はどこに言っているのか。それが都民の不信感を呼んでいる」と、下村博文・文部科学大臣が内密のうちに決められた500億円を東京都の費用負担として求めていたことに言及し、「(都への要請について)何の相談もなく官邸のほうに行かれて、都の負担を決められたら愉快な気持ちにならないのはお分かりだと思います。そういうことが、お互いの信頼関係を傷つけることになるので、間に立たれてご苦労なさるとは思いますが、あえて申し上げておきたい」と語った。

遠藤大臣は、「国が責任を持つというのはもちろん。都民の皆さんが理解できるよう、しっかり説明することは当然だと思います。結論ありきじゃなく、一つ一つ詰めていって、こういう協力なら、こういう予算なら協力できるということを、事務的にきっちり進めていかなければならない。しっかり詰めていきたいと思っているので、ぜひご協力お願いします」と応えた。

これに対し、知事は「遠藤さんには全体像を国としてお示しになってもらい、その中で東京都が、どういう協力ができるか。人を出しますから、政府と事務的に詰めていただく作業を開始してよかろうと思う」と、都の費用負担に関して具体的に進めていく構えを見せた。(橋本大周)