札幌五輪レガシー 45年後の今なお活躍

(札幌市美香保体育館  佐野圭弥撮影)

(ATR Japan)19日から北海道札幌市を中心にアジアのウィンタースポーツの祭典が開催されている。5競技64種目を7日間でこなすために、札幌市内の競技場11施設、帯広市からは1施設が大会に使用される。この12会場のうち、7つの会場が1972年冬季札幌五輪の時に新設された“レガシー”(=大会後にも価値が残り続けるもの)だ。

 札幌市美香保体育館は札幌五輪でフィギュアスケートの舞台となり、1986年と1990年のアジア札幌大会の時にもスケート競技で使用されていた五輪レガシーの一つだ。ATRが美香保体育館の館長にインタビューしたところ、体育館が地元の財産となるため、市民とアスリート両方の目線を尊重してきたことがわかった。

 普段の使われ方については、「夏は体育館でバスケットボールや卓球、冬はスケートリンクとして一般の方に開放していて、婦人方の卓球大会などの地元イベントにも使用されている」。

 施設をレガシーとして運営していく上で意識していることについては、「アジア大会の話が来た時は、ベストを尽くしてご利用いただけるように考えていた。たとえば1日がかりで巨大フェンスを導入し、照明を新しくした。また、競技ごとに氷の質を調整し、競技者からコンディションが良かったと言ってもらえるように工夫していた」。
 
 美香保体育館の他に、札幌五輪で閉会式やスケート競技などが行われた北海道立真駒内公園屋内競技場では、今大会もスケートショートトラックと閉会式が実施される。20日に行われたスケートショートトラックには、地元の小学生ら200人ほどが会場で声援をあげていた。これまでに過去二回のアジア札幌大会のほか、学生の世界大会ユニバーシアード冬季大会などにも使用され、国際舞台で活躍してきた。

 アジア大会を主催するアジア・オリンピック評議会(OCA)のシェイク・アハマド会長は「札幌では五輪で使用した競技場をいくつか使う。それら札幌のレガシーは札幌、北海道のウィンタースポーツのファンたちの間で根強く生きている」、「1972年五輪を運営した札幌は、アジア大会をたくさんの五輪レガシーとともに、円滑で実りあるものにできると断言できる」と話していた。(佐野圭弥)