「全くの事実無根」と佐野氏 五輪エンブレム模倣を否定

(ATR Japan)2020年東京五輪パラリンピックのエンブレムが、ベルギーのリエージュ劇場と、そのロゴのデザイナーから模倣の可能性を指摘されている問題に関して8月5日午前、エンブレム制作者の佐野研二郎氏が記者会見で「盗用ではないかとベルギーのデザイナーの方からご指摘を受け大変驚いているが、全くの事実無根」とデザインの模倣を否定した。

この問題で、リエージュ劇場のロゴを手掛けたオリビエ・ドビ氏が、そのデザインを佐野氏が盗用してエンブレムを制作したと主張し、その使用差し止めを求めている。当初ドビ氏は劇場側がロゴマークをヨーロッパ各国で商標登録をしており、商標権の侵害であると主張していた。しかしその後、国際オリンピック委員会(IOC)がロゴマークの商標登録が行われていないことを確認すると、ロゴマークはインターネット上で公開されており、それを模倣したに違いないと主張を変更した。

これに対し、東京五輪組織委の槙英俊マーケティング局長は「商標登録に関する議論は、先方が登録していないということで解決済み」と説明した。また、佐野氏は模倣の疑いに対し、「要素は同じものがあるが、デザインに対する考え方が違うので、全く似ていていない」と主張し、「世界に類のないエンブレムができたと確信した」と独自性を強調した。組織委は著作権の侵害に関しても「問題ない」とした。

今後の対応について組織委は、ドビ氏がIOCと日本オリンピック委員会(JOC)に送った「書簡に対する回答という形で対話が取られる」と述べた。(橋本大周)