東京オリンピック会場の建設進捗の現状と問題について

(ATR Japan)東京オリンピック・パラリンピックまで420日をきった現在、新設予定の施設はどうなっているのだろうか。今年の夏には各会場でテストイベントが行われる予定だが、既にテストイベントまでに完成が間に合わず、仮施設で行われることが決定している施設もある。2019年1月時点での建設状況は以下のようになっている。

資料提供:東京都オリンピック・パラリンピック準備局https://www.2020games.metro.tokyo.jp

上記の資料を見ると、東京アクアティクスセンター、カヌー・スラロームセンター、有明テニスの森公園テニス施設の3施設が工事に遅れが出ていることが分かる。有明アリーナは当初の予定からこの工事日程のようだ。

ではなぜ各施設に遅れが出てしまったか。各施設ごとの原因は以下である。

1.東京アクアティクスセンター

完成イメージ図(提供:東京都オリンピック・パラリンピック準備局)https://www.2020games.metro.tokyo.jp/taikaijyunbi/taikai/kaijyou/kaijyou_18/index.html

本施設は水泳会場になり、大会時には15,000人の観客が観戦できるように計画されている。大会後は5,000人規模に縮小するとのことだ。

東京都オリンピック・パラリンピック準備局によると土壌汚染が見つかったことや地震による建物の揺れを抑えるダンパーを使用していたが、メーカーが検査データを改ざんし、国の基準を満たしていない製品を販売しており、本施設もその製品を使用していたために交換作業に追われているようだ。完成は来年2月を予定している。

2.カヌー・スラロームセンター

完成イメージ図(提供:東京都オリンピック・パラリンピック準備局)https://www.2020games.metro.tokyo.jp/taikaijyunbi/taikai/kaijyou/kaijyou_15/index.html

本施設は水路に人工的に流れを作り出し、競技を実施することができる国内で初めてのカヌー・スラロームコースである。大会後は、このカヌー・スラロームセンターを利用して、ラフティングも楽しめる、周辺の公園や水域と一体となったレジャー・レクリエーション施設となる予定だ。

東京都によると一部工事を担っていた建設会社「エム・テック」が経営破綻したため、約7ヶ月工事が遅れている。同社は、トイレや更衣室が入る「管理棟」の工事を担当していたが、経営破綻で昨年秋から工事が中断。1月18日に新たな業者が決まった。10月には五輪のテストイベントがあるが、都の担当者は「コース部分は予定通り完成するので、問題はない」と説明している。

3.有明テニスの森公園テニス施設

完成イメージ図(提供:東京都オリンピック・パラリンピック準備局)https://www.2020games.metro.tokyo.jp/taikaijyunbi/taikai/kaijyou/kaijyou_09/index.html

本施設はテニス、車いすテニスの会場となる。屋外48面のテニスコートと全天候型コートとスライド式開閉屋根を備えた10,000人を収容できる多目的スタジアムの2種類を備えている。

本施設もカヌー・スラロームと同様に一部工事を担っていた建設会社「エム・テック」が経営破綻したため、約8ヶ月工事が遅れている。1月11日に事を引き継ぐ業者が決まったが、一部の工期がずれ込み、競技場全体の完成は来年3月に延びることになったという。

4.まとめ

以上3つが現在、オリンピック・パラリンピックの建設で遅れている施設とその原因である。都はどの施設も大会の開催には影響がないと説明している。(的場苑子)

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