下村文科相 「けじめをつける」と辞意。ただ内閣改造まで続投

(ATR Japan)下村博文文部科学大臣は9月25日午前の定例記者会見で、24日の新国立競技場問題に関する第三者検証委員会の報告書で自身の結果責任を問われた内容を受け、6カ月分の大臣給与約90万円を自主返納すると話した。また、2020年東京五輪パラリンピックに水を差した結果になったことについて、「先頭にたって盛り上げる立場で政治的責任があると考えていたが、報告書の内容もあり、けじめをつけるべき」と判断して安倍晋三首相に辞意を伝えた。だが首相からは「内閣改造までは引き続き大臣を続けてほしい」と慰留されたと明らかにした。

先日退任した山中伸一前文科事務次官と、任期満了に伴い今月末で退任となる日本スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長もそれぞれ給与の1割2ヵ月分を自主返納する。河野氏の後任として新たなJSCの理事長に、前日本プロサッカーリーグチェアマンの大東和美氏が10月1日付けで任命される。

検証委員会の報告書では「集団的意思決定システム」の弊害が挙げられている。下村大臣は「新国立競技場の問題だけではなく、我が国の行政全般に内在する課題ではないか」としたうえで、「まずは文部科学行政における責任体制の明確化について探求していく」とした。

報告書では、結果として適切な組織体制を整備できなかったとして、河野JSC理事長、下村文科相、山中伸一文科省事務次官の3人に責任があるとされた。これについて、下村大臣は「それ以外の方々が(責任を)とるということではないです」と述べた。

東京五輪組織委員会の森喜朗会長らで構成される国立競技場将来構想有識者会議については「有害無益」だとしたが、制度上はJSC理事長の諮問機関であるため、責任を追及されることはなかった。(横尾和哉)