新国立競技場の建設問題「文科省・JSCに任せられない」=都知事

【ATR Japan】舛添要一都知事は5月26日午後、都庁で開かれた定例記者会見で、国から求められた新国立競技場の建設費用の一部負担問題に関して、文部科学省と日本スポーツ振興センター(JSC)の対応が杜撰だとして、「(文科省・JSCに)任せていたら大変なことになる」と強く批判した。

18日に下村博文・文部科学大臣から一部負担要請されたことに対して、舛添都知事は今月末までにこの具体的な金額の提示を求めた。この過程で、文科省やJSCの不透明な対応が露呈した。21日午後、下村大臣ら文科省幹部が安部首相にこの問題の説明をしたが、このときの都への要請額が一部報道で示された550億円よりも30億円超過する580億円だったという。

都知事はこれについて会見の席で、「全くいい加減」と怒りをあらわにしたうえで、「法的に東京都が出せるのは(新国立競技場周辺の整備費)約50億円と申し上げました」と不可解な文科省側の姿勢を批判した。また、この580億円のうち、バリアフリーや空調設備など五輪関連以外の設備費用が含まれていた。これについて「支離滅裂」と切り捨てた。

会見で都知事は官民オールジャパン体制で東京五輪パラリンピックを実現する必要性も強調した。こうした中、日建設計、大成建設、竹中工務店など競技場建設関連企業の工期や費用についての不透明な開示体質について「企業にも社会的責任がある。情報開示して、国民に説明していただきたい」と疑問を投げかけた。そのうえで、「作業の調整をして間に合わせることはできないのか。(費用削減や工期短縮の)気概を全然感じない。矜持を持って欲しい」と要望した。

ネット・マガジン『現代ビジネス』(講談社)の連載記事「舛添レポート」(5月26日付)でも舛添氏は新国立競技場の建設問題に触れ、「これまでのような不透明で、一部のスポーツ関係者たちの内輪のサークルで物事を決める悪弊は終わりにすべき」と記した。

会見の締めくくりとして、「文科省・JSCに任せていてはこの問題は解決しない。官邸に出したようないい加減な数字を出すようなら、出す必要ない、来る必要がない」と再度、文科省とJSCの姿勢の是正を強く求めた。(橋本大周)