新国立整備費、都の負担395億円で合意 法整備が課題

(ATR Japan)2020年東京五輪・パラリンピック大会のメインスタジアムとなる新国立競技場の整備費用の負担について12月1日、舛添要一東京都知事、遠藤利明五輪担当大臣、そして馳浩文部科学大臣の3者が都内で会談し、都の負担費用を395億円とすることで合意した。

財源案は、新国立競技場の整備費用1550億円、設計・管理費用40億円、旧国立競技場の解体工事費用55億円の合計1645億円から上下水道工事費用27億円(日本スポーツ振興センター負担)、周辺施設と競技場を結ぶ連絡橋の費用37億円(東京都負担)を除いた1581億円を分担対象経費とした。

分担割合は、1581億円のうち半分を国が負担する。残りを日本スポーツ振興センター(JSC)が販売するスポーツ振興くじ(toto)の収益金と都で折半する。なお、物価の変動や消費増税でもこの割合を維持するため、都の負担が増える可能性もある。都の負担はこのほか、周辺施設との連絡橋の費用37億円、周辺の公園整備等の費用16億円が盛り込まれた。この財源案については、閣僚会議で正式に決定される。

会談で舛添都知事は「(新国立競技場が)大会必須のメインスタジアムであることや都民に末永く大きな便益をもたらすことを踏まえ、この財源案について合意したい」と述べ、財源案を承諾した。また、「都議会で十分に議論し都民、議会の理解を得たい」と述べ、費用負担の理解を求めていく意向を示した。遠藤五輪相は会見で「舛添知事のご理解とご協力に心から感謝を申しあげる」と述べた。

この費用負担には懸念もある。都の負担は法的根拠が不明なため、住民訴訟などのリスクがある。また、totoの収益金の充当について、遠藤五輪相は「(収益金の建設費に充てる)配分を変更せざるを得ない。これから法の中身については調整をしていく」と述べ、独立行政法人日本スポーツ振興センター法などの関連法改正を示したが、具体的には未定だ。

新国立競技場の費用負担については、今年5月に下村前文科相が舛添都知事へ約500億円の費用負担を依頼したが、舛添都知事が根拠の不明確さを指摘し反発した。新国立競技場の旧計画が白紙撤回され、8月に総工費1550億円とする新計画が決定した後、政府と都のメンバーで構成される「財源検討ワーキング・チーム」が発足し、協議が進められていた。(平田秀祐)