IOCコーツ副会長、「準備できていると確信」 第5回プロジェクトレビュー

(ATR Japan)2020年東京五輪・パラリンピック大会の準備状況を確認する国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会は1月21日と22日の2日間、大会組織委員会と事務レベルでの折衝を行う「プロジェクトレビュー」を開催した。これは今回で5回目。22日、会合を終えたIOC調整委員会委員長のジョン・コーツIOC副会長は記者会見で、今年がリオデジャネイロ五輪から東京五輪へ引き継がれる年であるとしたうえで「関心の高まりに(対して)しっかりと準備ができていると確信を持った」と述べた。

コーツ副会長は競技会場の計画について、IOCがコスト削減などの提言を盛り込み、2014年に採択した改革案「アジェンダ2020」に沿うものであると評価した。現在4作品まで絞り込まれたエンブレムについても「開かれた、透明性のある選択過程である」とした。昨年12月に新しいデザイン案が決定した新国立競技場については、IOCが要求していた「2020年1月の完成」よりも2か月早い「2019年11月末の完成予定」となったことを「非常によろこばしい」と歓迎。この前倒しは式典やテストイベントにとって重要であるとの認識を示した。

今回のプロジェクトレビューには国際パラリンピック委員会(IPC)も参加した。IPCのハビエル・ゴンザレス最高執行責任者(CEO)は、現時点でのパラリンピック会場のアクセシビリティ(使いやすさ)について「会場は日本の標準にもIPCの標準にもかなうものだと自信を持っている」と述べた。

東京五輪の追加競技として組織委がIOCに提案している5競技のうち、スポーツクライミングとスケートボードの会場について、コーツ副会長は「東京都内の会場(候補)を見てきた。素晴らしい機会になると考えているが、(決定することは)時期尚早」と述べ、都内での開催を検討していることを明らかにした。さらにサーフィンの会場候補地も視察したとし、IOCは提案された追加競技の採用を見込んでいるとみられる。追加競技は今年8月にリオデジャネイロで行われるIOC総会で正式に決定される予定だ。

組織委員会の森喜朗会長は今回の会合について、「IOCとIPCの合同の実施で中身の濃い議論を進めることができた。オールジャパンの体制で、これからも引き続き強力に準備を進めていきたい」と総括した。

また会見では、世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会が14日に発表した報告書で、2020年夏季五輪招致の際、東京が国際陸上連盟などに協賛金を支払ったことで開催権を得たという指摘がされたことについても記者から質問があり、コーツ副会長は「IOCではWADAの報告書について、(証言の)原稿を送るよう(独立委員会に)要望したが、まだ何も受け取っていない」と述べた。(平田秀祐)