「新国立競技場の問題が継続することを望んでいない」と懸念、トマス・バッハIOC会長

(ATR Japan)国際オリンピック委員会(IOC)のトマス・バッハ会長は6月8日、スイスのローザンヌで記者会見を開き、新国立競技場は日本政府の問題であり組織委員会の問題ではないとしたうえで、行き詰まった状況を早急に打開し他の大会準備に影響のないよう要求した。さらに、「IOCは他のすばらしい大会準備の進行状況を覆い隠す新国立競技場の問題が継続することを望んでいない」との懸念を示した。

この日開かれたIOCの理事会では、2020年東京五輪で未承認だった10競技の会場のうち、水球(東京辰巳国際水泳場)、セーリング(江ノ島ヨットハーバー)、バドミントン(武蔵野の森総合スポーツ施設)、フェンシング、テコンドー、レスリング(共に幕張メッセ)など8競技の会場を承認した。これらのうち7競技が当初の計画から会場変更となったが、これにより約870億円のコスト削減が見込めるという。実施が決定している全28競技のうち、会場が未承認なのは自転車とサッカーの2競技となった。

バッハ会長は「これら競技会場を承認したことは五輪改革案『アジェンダ2020』に従った競技会場のより賢い利用方法だ。つまり、可能な限り既存の会場を活用し、複数の競技を一つの会場にまとめることで、大会費用の削減に結びつけることができる。(2020年東京五輪には)まだ費用削減の余地があると確信している」と語った。(ローザンヌ=マーク・ビッソン、東京=小田光康)