エンブレム最終候補を発表 「ベストの4作品と自負」=宮田委員長

 

(ATR Japan)2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は4月8日、都内で新たな大会エンブレムの最終候補4作品を発表した。選考をするエンブレム委員会の宮田亮平委員長は、候補作品について「オリジナルであるということの誓約と、デッサンなどの制作過程の情報をしっかりといただいている。現段階のベストである4作品と自負している」と話した。盗作疑惑により撤回された前回の経緯を踏まえ、厳正に選考してきたことを強調した。

大会エンブレムは、当初案が昨年9月に撤回されて以降、芸術、スポーツ、法律などの分野から募ったエンブレム委で選考が進められてきた。宮田委員長は「多くの皆様に愛され、ときめきを共有でき、世界に発信できるエンブレムを作成するために、参画と透明性の二点を基本に進めてきた」と話した。インターネットの生中継や委員会のブリーフィングなどを経て、1万4599点の応募作品の中から今回の4作品が絞られた。

また、応募作品のうち「商標の登録で、選んでも引っかかるというものは取り下げた」(宮田委員長)とし、エンブレム委と国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の協議を経て、国内外の商標調査手続を全てクリアしていると説明した。

今後は、組織委が4作品をホームページ上で公開し、今月17日まではがきとインターネットで作品についての意見を150字以内で募集する。これらを踏まえ、4月25日のエンブレム委で21人のエンブレム委員が最終審査し、同日に開かれる組織委員会理事会で1作品に最終決定される予定だ。(橋本大周)

最終候補作品は、以下のとおり。

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説明
A「組市松紋」(左上) B「つなぐ輪、広がる和」(右上) C「超える人」(左下) D「晴れやかな顔、花咲く」(右下)

A「組市松紋」
歴史的に世界中で愛され、日本では江戸時代に「市松模様」として広まったチェッカーデザインを、日本の伝統色である藍色で、いきな日本らしさを描いた。
形の異なる3種類の四角形を組み合わせ、国や文化・思想などの違いを示す。違いはあっても、超えてつながり合うデザインに、「多様性と調和」のメッセージを込め、オリンピック・パラリンピックが多様性を認め合い、つながる世界を目指す場であることを表した。

B「つなぐ輪、広がる和」
選手の躍動と観客の喜びがつながってひとつの“輪”となり、世界に広がってゆく平和や調和の“和”を表現した。
肉体と精神のたくましさ、躍動感・スピード感を込めたデザインにより、「自己ベスト」を目指すアスリートの素晴らしい活躍が世界に与える感動を表す。
さらには、2020年に日本がお迎えする世界の人々への敬意とおもてなしの心を伝える。

C「超える人」
俵屋宗達の風神雷神図や浅草雷門(風神雷神門)など、古くから日本人に愛されてきた風神・雷神をモチーフに、ゴールテープを切る一瞬の躍動感や、「自己ベスト」を目指し、超えようとする選手たちの姿勢を描いたデザイン。雷神の太鼓を花火に、風神の風袋を虹にたとえ、平和、多様性、調和への思いを込めた。
アスリートの強靭な心身による平和への継続的な貢献をエンブレムに託し、未来へつなげる。

D「晴れやかな顔、花咲く」
「自己ベスト」を尽くすアスリートと、彼らをたたえる人々の晴れやかな表情。その感情の動きを、空に向いて開花する朝顔(英語名:morning glory)に重ねた。朝顔の種が芽を出し、蔓を伸ばして花を開き、再び身を結ぶ成長の過程が、大会への期待感や次世代への継承を示している。
江戸時代に流行し、子どもから大人まで広く親しまれてきたこの花が、2020年への気持ちを高め、世界から訪れる観客を日本中でお迎えする。